化粧品はどんなテクスチャ(テクスチャー)が好まれるのか、ご存じですか?
テクスチャは化粧品の質感のことで、ユーザーが製品を使いやすいかどうかを判断する指標のひとつです。
本記事では、化粧品のテクスチャづくりのポイントを、基本情報をもとに解説します。
化粧品別・季節別に好まれるテクスチャの種類もまとめているので、化粧品開発の参考にしてみてください。
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資料をダウンロードする▶化粧品のテクスチャとは|出した・つけた時の質感
化粧品の「テクスチャ(テクスチャー)」とは、容器から出した瞬間や肌につけた時に感じる質感のことを指します。
化粧品をつくるなら、開発段階でテクスチャを追求しましょう。
なぜなら、ユーザーはテクスチャが「心地よい」かどうかで製品の使いやすさを評価する傾向があるからです。
具体的には、同じ有効成分を含む化粧品でも、テクスチャによって以下のように評価が別れます。
重い・ベタつく | 「不快でリピートしたくない」 |
軽やかで肌になじむ | 「使いやすい」「また使いたい」 |
テクスチャは利用者のリピート率を左右するので、こだわって開発するのがおすすめです。
以下では、ユーザーに愛されるテクスチャを生み出すために知っておくべきことをまとめています。
- 化粧品のテクスチャと効果の関係性
- 化粧品のテクスチャを決定づけるものとは|増粘剤
化粧品のテクスチャと効果の関係性
化粧品のテクスチャがこっくりしていると、保湿力が高そうな印象を受けるかもしれません。
しかし、実際にはテクスチャと保湿などの効果は直接関係ありません。
効果を決定づけるのは、有効成分の種類や濃度といった処方設計です。
サラッとした美容液でも、高濃度の保湿成分を含んでいれば肌にうるおいを与えられます。
こっくりしたクリームでも、保湿成分が少なければ期待した効果は得られません。
テクスチャは製品の心地よさや使い続けやすさに寄与するもので、効果のよしあしはあくまでもユーザーの主観です。
テクスチャにこだわるあまり、処方設計が不十分な化粧品を開発しないように注意しましょう。
化粧品の成分について詳しく知りたい方は、以下の記事もご確認ください。
化粧品の成分とは?ベース3種と他の成分の効果をOEMのプロが徹底解説
化粧品のテクスチャを決定づけるものとは|増粘剤
化粧品のテクスチャは、配合する「増粘剤」によって大きく左右されます。
増粘剤は水や油に構造を与え、ジェルやクリームなど多様な質感を作り出す役割を担います。
代表的な増粘剤をまとめると、以下の表のとおりです。
種類 | 代表的な表示名 | 特徴 |
合成高分子系 | カルボマー アクリレーツクロスポリマー |
透明ジェルを形成しやすく、安定した粘度調整が可能。処方設計の自由度が高い。 |
天然多糖類系 | キサンタンガム グアーガム |
自然由来で低刺激。とろみや糸引き感を与え、ナチュラル系処方に適する。 |
セルロース誘導体系 | ヒドロキシエチルセルロース カルボキシメチルセルロースNa |
水溶性で扱いやすく、ローションからクリームまで幅広く使用可能。安定化にも寄与。 |
無機鉱物系 | ベントナイト ラポナイト |
粘土鉱物由来で、分離を防ぐ役割がある。マットで安定感のある塗り心地を付与。 |
オイルゲル化系 | パルミチン酸デキストリン ヒドロキシステアリン酸 |
油の厚み・濃厚感を出し、口紅やクリームのにじみを抑えやすい。W/O処方にも活用できる。 |
ターゲットユーザーの嗜好に合わせて増粘剤を選定し、商品価値を高めましょう。
【化粧品別】好まれるテクスチャの種類
化粧品によっても、好まれるテクスチャは異なります。
あらかじめ利用者が期待しているテクスチャを把握した上で開発に臨めば、使用後の「ガッカリ感」を減らせるはずです。
ここでは、以下の4カテゴリーの好まれるテクスチャについて整理します。
導入美容液・化粧水
導入美容液や化粧水では、軽くてみずみずしいテクスチャが好まれます。
スキンケアの最初に使うアイテムだからこそ、次に使うアイテムに影響のないものが評価されます。
一方で、乾燥肌向けには少しとろみを加えて「しっとり感」を演出し、満足度を高めるのもおすすめです。
乳液・クリーム
乳液やクリームは「うるおいを閉じ込める」役割があるため、やや重めのテクスチャが好まれます。
ただし、ベタつきは敬遠されるため、伸びや肌なじみのよさには工夫が必要です。
日焼け止め・化粧下地
日焼け止めや下地は「ベタつかず快適に使えるか」が評価の分かれ目です。
白浮きや厚塗り感があるとネガティブ要素となるため、サラッと伸びて薄膜を形成できるテクスチャが好まれます。
ファンデーション・コンシーラー
ファンデーションやコンシーラーは「カバー力と仕上がりの自然さ」のバランスが求められます。
リキッドは軽やかさ、クリームは高いカバー力を表現できるので、ターゲット層や使用シーンによって適したテクスチャを選ばなければなりません。
消費者は「厚塗り感は嫌だがしっかり隠したい」というニーズを持つため、なめらかに伸びるテクスチャが支持されやすいです。
【季節別】好まれるテクスチャの種類
テクスチャの好みは、季節によっても変化します。
販売開始時期に合わせて、テクスチャを決めると、トレンド感も出るのでおすすめです。
春・夏に好まれるテクスチャ
春夏は汗や皮脂が増えるため、軽くてベタつかないテクスチャが好まれます。
みずみずしいローションや水のようにサラッとジェルのような質感が、リピートを生みやすいです。
特に、紫外線対策アイテムは、のちのメイクに響かないテクスチャである必要があります。
「重ねても厚ぼったくならない使用感」を目指すとよいでしょう。
秋・冬に好まれるテクスチャ
秋冬は乾燥が強まるため、リッチでこっくりしたテクスチャが求められます。
濃厚なクリームやバームのタイプは「安心感」「うるおいの持続感」を演出し、ユーザー満足度を高めます。
一方で「塗った後に家事やPC作業がしにくい」と感じさせないため、なじみやすい処方設計であることも重要です。
まとめ|ユーザーフレンドリーなテクスチャで愛される化粧品開発を
化粧品のテクスチャは、ユーザーにとって使いやすいアイテムかどうかを決める重要な要素です。
化粧品の効果はもちろん「使い続けられる心地よさ」があることが、リピート購入を生みます。
「株式会社ベイコスメティックス」はマーケティングコンサル企業から生まれた化粧品OEMメーカーです。
ユーザーが好むテクスチャについても研究・分析を重ねており、自社開発した『カプセルセラム』は、1年で約100万本を売り上げた実績を持ちます。
自社独自のマーケティングフローを活かし、市場調査から商品企画、設計・販促までをトータルでサポートします。※オフライン開拓まで支援
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