アゼライン酸とレチノールの併用がNGな理由が気になりませんか。
結論から言うと、必ずしも併用がNGではなく、適切な濃度と使用頻度を守れば併用も可能な成分です。
本記事では、アゼライン酸とレチノールが併用NGと言われる理由や、併用時の注意点について解説します。
最後まで読めば、肌トラブルのリスクを最小限に抑えた製品開発のヒントが得られるはずです。
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資料をダウンロードする▶アゼライン酸とレチノールの併用がNGだと言われる理由
結論から言うと、アゼライン酸とレチノールの併用は、必ずしもNGというわけではありません。
しかし、どちらも一定の刺激を感じやすい成分です。特に、高濃度の製品を扱う場合は乾燥や赤み、皮むけなどの副作用が出るリスクがあるので注意しましょう。
初めて使用する場合は開始のタイミングをずらす、朝と夜で使い分けるなど、肌への負担を軽減する工夫が推奨されています。
メーカーによってはレチノールとアゼライン酸の併用を推奨しないよう注意喚起するケースもあります。
同じブランドからアゼライン酸やレチノール配合の製品を開発する場合は、注意点や使い方について、パッケージなどに明記しておきましょう。
アゼライン酸とレチノール併用の注意点3選
アゼライン酸とレチノールを併用する際の注意点は、以下の3つです。
- 高濃度成分の併用を避けた設計にする
- 使用の頻度や順序を明記する
- パッチテストや保湿対策を推奨する
肌への刺激や乾燥などのリスクを抑えた製品開発を進めましょう。
高濃度成分の併用を避けた設計にする
アゼライン酸とレチノールは、いずれもスキンケア効果が高い一方で、高濃度で併用すると肌への刺激が強くなりやすい成分です。
敏感肌向けのブランドを展開する場合、高濃度のアイテム開発を避けるなど、刺激感を考慮する必要があります。
また、アゼライン酸の製品とレチノールの製品の両方を展開する場合、単体使用を前提とした処方設計から開始し、ユーザーの肌への安全性を十分に評価しましょう。
両アイテムの併用可否や配合バランスを考慮したうえで設計すれば、消費者にもライン使いで購入してもらえるはずです。
使用の頻度や順序を明記する
アゼライン酸とレチノールを同じブランドから発売する場合、使用するタイミングや順番を、明確にガイドラインとして示しましょう。
例えば、アゼライン酸は朝、レチノールは夜など時間帯を分けて使えば、刺激リスクを軽減できます。
また、どちらか一方を週1〜2回から始め、肌の様子を見ながら徐々に頻度を増やす方法も効果的です。
製品パッケージや説明書に「まずは週1〜2回から開始」など、具体的な使用方法を明記すれば、初心者ユーザーでも製品を選びやすくなります。
パッチテストや保湿対策を推奨する
安全性を担保するうえで欠かせないのが、パッチテストや保湿対策の推奨です。
アゼライン酸やレチノールは、肌質や体調によって刺激を感じやすい成分なので、まずは目立たない部位でパッチテストを行うよう案内しましょう。
また、使用中はセラミドやヒアルロン酸など、保湿成分を積極的に取り入れることで、乾燥や赤みなどの副作用リスクを軽減できます。
公式サイトや説明書には「パッチテストをしてからお使いください」「保湿ケアも並行して行いましょう」など具体的に記載し、リスクを未然に防止しましょう。
アゼライン酸とレチノールの特徴
アゼライン酸とレチノールの特徴は、以下のとおりです。
- アゼライン酸|赤み・ニキビにマイルドに働きかける成分
- レチノール|肌にハリとうるおいを与える成分
それぞれの特徴を理解しておけば、製品開発の際にターゲットの肌悩みに最適な成分を配合できます。
アゼライン酸|赤み・ニキビにマイルドに働きかける成分
アゼライン酸は、小麦やライ麦などの穀物に含まれる天然由来のジカルボン酸です。
化粧品成分としては、肌をすこやかに保ちキメを整える働きがあります。
特徴的なのは、抗酸化作用や角質の正常化作用があり、肌表面の余分な皮脂や古い角質をやさしくケアできる点です。
乾燥や肌荒れが気になる方だけでなく、肌の赤みやニキビを防ぎたい方にも適しています。
多くのメーカーが10%以下の低濃度設計で、安全性と効果のバランスを重視した製品開発を行っています。
アゼライン酸の働きについて詳しく知りたい方は、以下の記事を確認してみてください。
アゼライン酸とは?スキンケアに期待できる効果4選と注意点も解説
レチノール|肌にハリとうるおいを与える成分
レチノールは、ビタミンA誘導体の一種で、エイジングケア分野で非常に高い人気を誇る成分です。
肌のターンオーバーをサポートし、乾燥による小ジワを目立たなくする、効能評価試験済みの製品も多く存在します。コラーゲンの生成をサポートし、肌にハリやなめらかさ、うるおいを与えます。
刺激を感じやすい成分でもあるため、0.1%以下の低濃度の製品から使用するのが一般的です。企業様としては使用方法や注意点を明記し、初心者にとっても使いやすい工夫をしましょう。
アゼライン酸とレチノールの違い
- 効果の違い
- 肌への影響の違い
アゼライン酸とレチノールは、どちらもスキンケアで注目される成分ですが、その性質や働き方に明確な違いがあります。
各成分の特性や肌への影響を理解し、安全性を確保した製品開発に取り組みましょう。
効果の違い
効果 | アゼライン酸 | レチノール |
毛穴ケア | 角質調整・抗菌作用で詰まりを防ぐ | ターンオーバー促進で詰まりを改善する |
うるおい・ハリ | 肌をなめらかに整える | ハリ・うるおいを与え、乾燥小ジワもケアする |
その他の特徴 | 赤み・敏感肌にもマイルドに対応 | エイジングサイン(小ジワ・くすみ)に有効 |
アゼライン酸は、角質の乱れを整え、毛穴詰まりや肌の赤みをケアする効果が期待できます。抗菌・抗炎症作用により、肌をすこやかに保ちたい方に適しているでしょう。
レチノールは、肌のターンオーバーを活発にしてハリやうるおいを与え、乾燥による小ジワや毛穴の目立ちをケアします。
どちらも毛穴ケアに有効ですが、アプローチ方法が異なるため、目的に合わせた選択がポイントです。
肌への影響の違い
肌への影響 | アゼライン酸 | レチノール |
刺激性 | 少しずつ慣らしていけば比較的マイルドで長期的に使いやすい | 乾燥・赤み・皮むけなどレチノイド反応が出やすい |
保湿との相性 | 保湿成分と併用しやすい | 保湿成分と併用すれば刺激を軽減できる |
初心者への適正 | 初めてでも取り入れやすい | 低濃度・低頻度からスタートが安全 |
アゼライン酸は開始時に刺激を感じることがありますが、使い続けて慣れると問題なく使えるようになるのが特徴です。マイルドな使用感で、赤みや乾燥が気になる方にも適しています。
レチノールは、使用初期に乾燥や皮むけが起こる場合があり、特に高濃度では刺激を感じやすいです。そのため低濃度から始めて、徐々に使用頻度を増やすなど、慎重な導入が必要です。
アゼライン酸とレチノールは、どちらも保湿ケアとの併用が推奨されます。
アゼライン酸配合のアイテム2選
アゼライン酸を配合したアイテム例は、以下の2つです。
- AZELAIN「AZバランシングローション」
- Cos De BAHA「AZアゼライン酸10美容液」
AZELAIN「AZバランシングローション」
引用:AZELAIN公式サイト
商品名 | AZバランシングローション |
区分 | 化粧品 |
内容量 | 150mL |
価格 | 1,980円(税込) |
特徴 | ・アゼライン酸誘導体(*1)を配合し、肌の水分と皮脂のバランスを整える ・4種類のヒアルロン酸(*2)を配合し、肌のうるおいを逃さないように保湿する |
AZELAINの「AZバランシングローション」は、話題のアゼライン酸誘導体(*1)を配合した化粧水です。
ツボクサエキスやグリチルリチン酸2K、6種の植物由来成分(*3)など全13種類の整肌成分が配合されています。毛穴やテカリ・べたつきが気になる方に向いている商品です。
さっぱりとしたテクスチャーでありながら、しっとりとうるおう使用感が特徴。合成着色料や香料・エタノールフリーで、敏感肌の方にも使いやすい処方です。
(*1) アゼロイルジグリシンK:整肌成分
(*2) ヒアルロン酸Na、ヒアルロン酸クロスポリマー-2-Na、アセチルヒアルロン酸Na、加水分解ヒアルロン酸Na:すべて整肌成分
(*3) オウゴン根エキス、イタドリ根エキス、カンゾウ根エキス、チャ葉エキス、ローズマリー葉エキス、カミツレ花エキス:すべて整肌成分
Cos De BAHA「AZアゼライン酸10美容液」
商品名 | AZアゼライン酸10美容液 |
区分 | 化粧品 |
内容量 | 30mL |
価格 | 2,290円(税込) |
特徴 | ・アゼライン酸10%・ナイアシンアミド5%配合されている ・原料にこだわり不必要な成分(*4)を除いた設計 |
(*4) 合成香料不使用、合成着色料不使用、アルコールフリー、アンモニアフリー、ホルムアルデヒドフリー、バラベンフリー、硫酸フリー、グルテンフリー、シリコンフリー
Cos De BAHAの「AZアゼライン酸10美容液」は、アゼライン酸を10%配合した高濃度美容液です。
アゼライン酸の働きで、肌をすこやかに保ち、キメを整えます。乾燥や毛穴の目立ちが気になる方に向いている商品です。シンプルな処方で、敏感肌やニキビが気になる方にも使いやすいのがポイント。
高濃度ながらもマイルドな使い心地なので、使用頻度に注意すれば、初めてアゼライン酸を試す方にもおすすめです。
レチノール配合のアイテム2選
レチノールを配合したアイテム例は、以下の2つです。
- ELIXIR「レチノパワー リンクルクリーム L」
- innisfree「レチノール シカ リペア セラム」
ELIXIR「レチノパワー リンクルクリーム L」
商品名 | レチノパワー リンクルクリーム L |
区分 | 医薬部外品 |
内容量 | 22g |
価格 | 8,690円(税込) |
特徴 | ・ヒマシ油やグリセリンなどの保湿成分を配合し肌をなめらかに整える ・国内で唯一(*5)「シワを改善する」効能が認められた製品 |
ELIXIRの「レチノパワー リンクルクリーム L」は、資生堂独自の純粋レチノール(*6)を有効成分として配合した、医薬部外品の美容クリームです。
日本で唯一(*5)「シワを改善する」効能が認められており、コラーゲンの生成をサポートして、肌の水分量と柔軟性を高めます。
酸素や光に弱いレチノールを守る特殊容器を採用しており、有効成分としての効果を長期間維持します。目元や首などあらゆる部位のシワにアプローチし、みずみずしく伸びの良いテクスチャーで使いやすい点も強みです。
(*5) レチノール類において
(*6) レチノール:有効成分
innisfree「レチノール シカ リペア セラム」
商品名 | レチノール シカ リペア セラム |
区分 | 化粧品 |
内容量 | 30mL |
価格 | 3,960円(税込) |
特徴 | ・レチノールとシカ成分(*7)が配合されており、乾燥による肌荒れを防ぐ ・低刺激処方(*8)で毎日続けて使いやすい |
(*7) アシアチコシド、マデカシン酸、アシアチン酸:すべて整肌成分
(*8) 低刺激テスト済み(すべての人に刺激が起こらないというわけではありません)
innisfreeの「レチノール シカ リペア セラム」は、レチノールとシカを組み合わせた低刺激処方の美容液です。
独自開発した美容成分浸透技術「チェジュシカリポソームロジー(*9)」で、保湿成分やシカ成分を効果的に肌に届け、乾燥や肌荒れなど多様な肌悩みにアプローチします。
オイリー肌や敏感肌など幅広い肌質にも使いやすいのが特徴です。
2023年には韓国のビューティーアワードを多数受賞し、トラブルケア美容液として高い評価を得ています。
(*9) チェジュ島由来のヒアルロン酸やセラミドNP、CICA(アシアチコシド、マデカシン酸、アシアチン酸)などの保湿・整肌成分をリポソーム化(カプセル化)して配合する処方。
まとめ|アゼライン酸やレチノール配合の化粧品ならベイコスメティックス
アゼライン酸とレチノールの併用は、必ずしもNGというわけではありません。高濃度な製品の使用や高頻度の使用を避ければ、併用は可能です。
製品を開発する際には、適切な濃度に調整したり、パッケージや説明書に注意点を記載したり、消費者が使いやすいように工夫しましょう。
「ベイコスメティックス」では、各種成分を熟知した担当者が、企業様の製品開発をサポートします。
リスクを最小限に抑えた配合量など、化粧品成分の知識がない企業様でも安心してお任せいただけます。
気になった方は、以下から無料の資料をダウンロードして、詳しい内容を確認してみてください。
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