今、美容業界で注目されている「Zalpha世代(ザルファ世代)」をご存知でしょうか?
「Zalpha世代」とは、Z世代(1990年代後半〜2010年代前半生まれ)とα(アルファ)世代(2010年代以降生まれ)の価値観や特徴を併せ持つ、次世代の若年層を指す造語です。
幼少期からインターネットやスマートフォンが身近な環境で育った世代であり、将来のコスメ市場を支える消費者層として大きな成長が見込めます。
本記事では、Zalpha世代の消費動向や若年層向けのコスメ開発のポイントについて解説します。
最後まで読めば、変化と進化を続ける美容業界のトレンドついて理解を深められるはずです。
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化粧品業界がZalpha世代に注目しているのは、以下の理由からです。
デジタルネイティブであるZalpha世代は幼い頃から多様なコンテンツに触れ、さまざまな媒体から情報収集しています。
ただ情報を受け取るだけでなく、自らも発信力を持ち、今やコスメブランドにとって「無視できない存在」です。
若年層の美容に対する意識の高まり
情報があふれる時代に育ったZalpha世代は美容に対する感度が高く、化粧品やコスメに興味を持つ年齢もどんどん下がっています。
高知工科大学が13歳〜19歳の女性を対象に行った調査によると、約半数の人が小学生もしくは未就学児のうちに化粧をした経験があることが分かりました。「キッズメイク」という言葉も一般的になり、キャラクターとコラボした製品など子ども向けのアイテムも多く販売されています。
「美」に対する意識が低年齢化している要因は、主にメディアやSNSの影響です。Zalpha世代と同じ年代の子たちがテレビやSNSでスキンケアやメイクをしているのを見て、真似したがる子どもが増えていると考えられます。
潜在購買力の高さ
Zalpha世代のうち、Z世代はすでに社会人になっている人もいる年齢です。
一方でα世代は、直接の消費者ではないものの、親や祖父母世代から「買ってもらう」形で間接的な購買力を発揮しています。
また、低年齢のうちからコスメに触れているZalpha世代が経済力を持ち出す10代〜20代になると、ブランドにとって「有望なターゲット」に成長します。長い期間に渡って化粧品にお金をかけてくれる存在であることを考慮すると、Zalpha世代は多くのブランドにとって「未来のロイヤル顧客」と言えるでしょう。
SNSでの発信力
スマートフォンを使い始める年齢は年々低くなっており、現在では小学生のうちからSNSを利用する子どもも少なくありません。
NTTドコモモバイル社会研究所の調査によると、小学校高学年のSNS使用率は75%、中学生になると96%にも昇ります。
特に女子のSNS使用率が高いとされており、SNSを通じて美容の情報収集や、自らが発信者として普段使用しているコスメを“シェア”することも。
SNSで「バズる」と、製品の知名度が一気に上がるだけでなく売上にも直結します。コスメ業界で新たなトレンドを生み出すためには、デジタルプラットフォームでの発信が重要です。
特にメインユーザー層となるZalpha世代の視点に立ったアプローチが必須と言えるでしょう。
親子消費を促す影響力
Zalpha世代が美容に関心を持つきっかけとして、SNSだけでなく家族からの影響も大きいと言われています。
多様性を尊重する価値観が広がる今、Zalpha世代の親たちは子どもが低年齢のうちから化粧品を使うことに比較的寛容です。むしろ自分が幼少期に「こうあるべき」と制限されて育ってきた経験から「子どもには興味のあることを自由にさせたい」と考える親世代が増えています。
また、近年では「コスメは親子でシェアする時代」といった風潮も広まっています。親世代もエイジングケアや美容に対する意識が高く、日常的にスキンケアやメイクを行う人も少なくありません。
Zalpha世代向けのコスメ市場は当人だけでなく、こういった“親子消費”も期待できる注目のマーケットです。
Zalpha世代のコスメへの関心とニーズ4選
高い美容意識を持つZalpha世代ですが、どのような基準で化粧品を選んでいるのでしょうか?
以下の4つの傾向があります。
スキンケアへのこだわり
肌をキレイに保つことが重要視されている今、日常的に肌のケアを行うことはZalpha世代にとって当たり前になりつつあります。
思春期に入る10代は、特にニキビやオイリー肌などトラブルが起きやすいもの。自分の肌トラブルに合った成分設計の製品を選んで使用する子どもも少なくありません。
また、日常的な紫外線対策や肌トラブルで皮膚科を受診する人も多いことから、Zalpha世代がいかに肌に気をかけているかが分かります。
インフルエンサーへの憧れ
SNSで美しい肌のインフルエンサーに憧れて彼らが紹介している製品を購入したり、真似したりする人も少なくありません。しかし、インフルエンサーの中にはカメラの肌加工機能を使用し「肌トラブルのないキレイな肌」に見せているケースも。
そのため、実際の使用感や肌への影響が分かりにくく、インフルエンサーの投稿に刺激されて、自分の肌質に合わないアイテムを選んでしまう人も一部に見られます。
こういったトラブルを防ぐために、Zalpha世代の消費者は流行のアイテムでも、リアルなユーザーの声や評価をしっかりと調べてから購入する流れが強まっています。
ブランドのコンセプトも重視
Zalpha世代は多様性を尊重する価値観が小さい頃から自然と身についており、ブランドのコンセプトも重視しがちです。
たとえばジェンダーレスや環境配慮、動物実験の有無、ヴィーガン処方などブランドの本質を見抜き、自分が共感できる製品を選ぶ傾向にあります。
コスパ志向
美容感度の高いZalpha世代ですが、働き始めて数年もしくはまだ自分自身の収入がないなど、美容にかけられる金額はそれほど多くありません。
株式会社TesTee×DataCurrentが10代を対象に行った調査によると、若年層全体の傾向として化粧品に「可愛さ」と「安さ」を求めていることが分かります。
そのためZalpha世代のコスメは「安くて効果が高い」「安いけどカワイイ」などコスパの高さを重視するのがスタンダードになっています。
Zalpha世代が注目するコスメブランドの傾向3選
Zalpha世代に人気のコスメブランドには以下の傾向があります。
- SNSで成功した韓国コスメ
- お小遣いでも買える日本のプチプラコスメ
- プレゼント需要の高いハイブランドコスメ
それぞれの流行の要因について詳しく見ていきましょう。
SNSで成功した韓国コスメ
近年の韓国ブームからSNSを中心に韓国コスメが流行しています。具体的には、以下のようなブランドがZalpha世代の中高生を中心に絶大な人気を誇っています。
- rom&nd(ロムアンド)
- CLIO(クリオ)
- ETUDE(エチュード)
- TIRTIR(ティルティル)など、
韓国コスメの特徴は「見た目(パッケージ)の可愛さ」「コスパの良さ」であり、学生でも手に取りやすいのが魅力です。
YouTubeやTikTok、InstagramなどのSNSを中心としたマーケティング戦略で知名度を上げ、日本のコスメ市場で成功を収めています。
お小遣いでも買える日本のプチプラコスメ
コスパ思考のZalpha世代には、ドラッグストアなどで気軽に購入できるプチプラコスメの需要も高まっています。
特に日本のコスメブランドであるCANMAKE(キャンメイク)やCEZANNE(セザンヌ)は「プチプラなのに実用性が高い」と人気です。
また、最近ではいわゆる「100円均コスメ」も品揃えの豊富さとコストパフォーマンスの良さから話題になっています。
プレゼント需要の高いハイブランドコスメ
「普段遣いにはプチプラ、お祝いやイベントのときにはハイブランドのアイテムを使う」という傾向が強いのもZalpha世代の特徴です。
ハイブランドコスメでもリップやアイシャドウなど、比較的安価なアイテムがよく選ばれています。そのため家族や友達同士のプレゼントで選ばれることが多いです。
Zalpha世代向けコスメの開発ポイント5選
Zalpha世代の心を掴むコスメ開発のポイントについて解説します。
共感を得やすいブランドコンセプト設計
Zalpha世代に選ばれるコスメ開発では、若年層の感性に響く&トレンド感のあるコンセプト設計が重要です。
たとえば「自分らしさ」の表現や「等身大の姿の肯定」など、共感できる世界観もZalpha世代がコスメブランドを選ぶ理由になります。
「SNS映え」を意識したパッケージデザイン
豊富なカラーバリエーションや限定デザインなど、ワクワクするようなパッケージデザインがZalpha世代に刺さります。
見た目の可愛さはもちろん「推し活に使える」など、思わずSNSでシェアしたくなるような「SNS映え&話題性」を意識するのがポイントです。
ティーンの肌でも安全に使える成分処方
若年層向けのコスメ開発では、まだ不安定で敏感な肌でも安心して使える成分処方が求められます。
化粧品業界ではブランドよりも製品の成分を重視して購入を決める「成分買い」が浸透しているほど、美容成分にこだわる人が増えています。
肌にやさしい成分の打ち出しなど、Zalpha世代の「初めてのコスメ」として選ばれやすいブランド戦略が鍵です。
コスパ重視の価格設定
株式会社シナブルの「コスメ購買意欲」に関する調査によると、Z世代がECサイトで購入するコスメの価格帯は「1,000円〜3,000円」が最も多くなっています。
スキンケア製品を含むため価格帯が幅広いものの、メイクアイテムに限定するとプチプラブランドの価格は「1,000円以下」が中心です。
ただし、価格以上に製品の口コミや評価を重視する傾向が強く、高価格帯でも「品質が良ければ購入を検討する」という風潮が広まっています。
親世代への配慮
若年層のコスメ使用には家庭の教育方針が大きく影響します。
特に低年齢のα世代では、コスメの購入には親が最終的な決定権を持つことが多いため、親世代に配慮したアイテム開発が求められます。
そのため、子どもの肌に化粧品を使用することへの懸念を払拭し、親が安心して手に取れるような製品づくりが重要です。
まとめ|Zalpha世代は未来の主力消費層!
Zalpha世代は幼い頃から美容に関心を持ち、将来的に長い期間に渡って顧客となる可能性がある重要なターゲット層です。
トレンドに敏感なZalpha世代のコスメは、SNSを使ったプロモーション戦略を取り入れることでより効果的なアプローチができます。
また、若年層の肌への配慮、親世代を意識したブランド設計もZalpha世代向けコスメ開発で成功する鍵となります。
ベイコスメティックスでは、若年層の美容の特性に合わせた商品開発が可能です。未来のロイヤル顧客となるZalpha世代のニーズをしっかりとキャッチし、ともに売れるアイテムづくりを進めましょう。
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