化粧品業界のマーケティングがどんなものか知りたいと考えていませんか？

化粧品業界は競合が多く、いかに効果的なマーケティング戦略を打ち出すかで勝負が決まると言っても過言ではありません。

本記事では、化粧品業界のマーケティングの特徴や手順を、マーケティング担当者が解説します。化粧品マーケティングの成功例も紹介しますので、最後まで読んで、PR戦略づくりの参考にしてみてください。

化粧品業界のマーケティングとは｜激戦市場で勝つ戦略づくり

化粧品業界は激戦市場であり、成功には戦略的なマーケティングが必要です。商品力やブランド力だけでは競合に埋もれ、SNSや口コミが購入に直結する時代になっています。

有効なマーケティングの例として、マーケティングダブルファネルの設計があります。化粧品そのものの機能的価値と情緒的価値（持っていることや使っていることへの満足感）を両立させ、ファンを育てる仕組みです。

化粧品市場に参入したい企業様は、マーケティング思考が不可欠です。単に商品をつくるだけではなく「誰に・どこで・どのように伝え、どのようにして選ばれるブランドになるのか」を見据えた戦略づくりが、勝ち残るカギとなります。

化粧品マーケティング7つの手順

化粧品市場で成功するためのマーケティングの手順として、以下の7ステップがあります。

• 市場を細分化する
• 自社のポジショニングを確認する
• 消費者ペルソナを設定する
• カスタマージャーニーマップを作成する
• PR戦略を考える
• マーケティング施策を実施する
• 効果を測定する（PDCAをまわす）

消費者に化粧品を手に取ってもらうため、丁寧なマーケティング戦略を立てましょう。

市場を細分化する

化粧品市場で成功するには、市場を細分化し、狙うべきターゲットを明確にすることが大切なポイントです。化粧品にはスキンケア・メイク・ヘアケアなど多様なカテゴリーがあり、消費者の年齢や肌質、ライフスタイルによってニーズが大きく異なります。

「どんな市場が存在するのか」といった現状を把握せずになんとなく始めてしまうと、質の高い商品開発ができなくなってしまいます。マーケティング戦略を立てる第一歩として市場を分析し、的確に細分化しましょう。

自社のポジショニングを確認する

次に、細分化した市場の中で、自社がどの立ち位置を狙うのかを決めます。ポジショニング戦略をとることが、競合に勝つためには重要です。

例えば「高価格帯のハイブランド路線を狙う」「プチプラで手軽さを打ち出す」「オーガニック志向で差別化を図る」など、ポジショニングによってターゲットとなる消費者は異なり、訴求戦略が大きく変わります。

競合との差別化ポイントを明確にするためポジショニングマップを活用し、自社ならではの独自価値（USP）を打ち出しましょう。

消費者ペルソナを設定する

市場とポジショニングを決めた後は、具体的なターゲット像を設定します。ターゲットを曖昧にすると、商品コンセプトや広告のメッセージがぼやけ、消費者に響かなくなるためです。

例として「20代女性」というターゲット層をより細かく描いてみましょう。年齢・職業・ライフスタイル・美容への意識・SNSの使い方・購買行動を想像し「どんな肌悩みを抱え、どんなシーンで使い、どんな未来を求めているのか」を明確にします。

ペルソナを詳細に設定することで、マーケティングの方向性が明確になり、ターゲットに適切な訴求ができるようになります。

カスタマージャーニーマップを作成する

化粧品マーケティングでは、ペルソナが購入に至るまでの行動や心理の変化を可視化する「カスタマージャーニーマップ」の作成が欠かせません。

消費者は商品を知ってすぐに購入するわけではありません。SNSで知り、口コミを見て比較検討し、ECサイトで購入するといった流れがあり、フェーズごとに異なるアプローチが必要です。

例えば、認知の段階ではSNS投稿やインフルエンサーのPR、比較検討の段階では口コミサイトやレビュー動画を参考にします。各段階に適したタッチポイントで消費者を誘導しましょう。

行動や心理の変化に合わせて購入までのストーリーを構築し、適した施策を講じることが売れる化粧品を生み出す秘訣です。

PR戦略を考える

カスタマージャーニーマップを作成したら、具体的なPR戦略を考えましょう。ブランドの世界観の発信やSNSを絡めた企画など、ユーザーの課題に合わせた戦略を練ることが大切です。

例えば、商品の誕生ストーリーを動画で伝えるコンテンツPRや、インフルエンサーによるリアルな使用感レビューなど、信頼性や拡散力の高いPRが効果を発揮します。口コミの施策と連動させてSNS上で話題化を促すことで、購買促進にもつながります。

機能的価値と情緒的価値の両面を伝えられるPR戦略を打ち、ユーザーを魅了しましょう。

マーケティング施策を実施する

PR戦略が決まったら、施策を実行に移します。

カスタマージャーニーマップを作成して把握したとおり、実施するタイミングやチャネルの選択も重要です。適切に実行できるよう、十分に準備しておきましょう。

効果を測定する（PDCAをまわす）

マーケティング施策を実施した後は、データをもとに効果を検証し、次の施策に活かすため「PDCAサイクル」をまわします。

PDCAサイクルとは、Plan（計画）・Do（実行）・Check（評価）・Action（改善）の4ステップを繰り返し、業務の質を高めるフレームワークのことです。化粧品マーケティングにおいても、施策の効果を評価するのに有効です。

例えば、SNS施策では投稿ごとのエンゲージメント率、フォロワー増加数などをチェックし、分析します。

定性・定量の両面で効果を測定し、次の商品企画やPR戦略に活かしましょう。PDCAサイクルをまわし、改善を重ねることで、中長期的に成長するマーケティング基盤を構築できます。

化粧品業界で有効なマーケティング手法5選

化粧品業界で特に有効なマーケティングの手法は、以下の5つです。

• SNSマーケティング
• インフルエンサーマーケティング
• UGCマーケティング
• コンテンツマーケティング
• リテンションマーケティング

消費者から共感を得られるよう、これらの手法やチャネルを組み合わせて運用しましょう。

SNSマーケティング

SNSは、化粧品業界では最も重要なチャネルです。特にInstagramやTikTokは、化粧品との相性が非常に良く、ビジュアル・動画・口コミが一体となった情報発信ができます。

企業側からの発信だけでなく、消費者間での拡散が期待できるのも、SNSマーケティングの特長です。

インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングは、美容系インフルエンサーの影響力を活用し、ターゲット層の購買行動を促進する方法です。多くの消費者に影響を与えられるので、ブランド立ち上げ時の初速づくりや、カンフル剤としてポイントでの活用でも効果があります。

自社のブランドストーリーに共感してもらえるインフルエンサーとパートナーシップを築くことが、成功のカギです。

UGCマーケティング

UGC（ユーザー生成コンテンツ）は、消費者自身が発信する口コミやレビュー投稿のことを指します。化粧品は使用感やリアルな声が購買決定に与える影響が大きいため、UGCマーケティングは有効な手法です。

モニターキャンペーンやSNSで購入者投稿キャンペーンを打ち出すことで、自然発生するUGCを増やし、信頼度の高い口コミを蓄積しましょう。

コンテンツマーケティング

化粧品は成分・使い方・美容トレンドなど、ユーザーの知りたい情報が多いジャンルです。単なる商品紹介にとどまらず、消費者の悩みを解決する情報メディアの運営のようなコンテンツマーケティングが効果を発揮します。

特にSEO記事やYouTube動画は、購入前の比較検討段階で見られることが多いため、ターゲットが抱える悩みに寄り添ったコンテンツづくりが求められます。

リテンションマーケティング

リテンションマーケティングは、化粧品を継続して購入してもらい、顧客満足度を高めるための手法です。定期購入プランやリピート特典、LINEやメールを活用したコミュニケーション設計など、購入後のフォロー体制を強化するのがおすすめです。

愛用している顧客が口コミを発信・拡散してくれれば、新規顧客の獲得にもつながります。

化粧品マーケティングの成功事例｜カプセルセラム

引用：カプセルセラム公式サイト

化粧品マーケティングの成功事例として、株式会社MDの「カプセルセラム」があります。LOFTやPLAZAなどのバラエティーショップやドラッグストアで販売され、半年間で20万本を売り上げた大ヒット美容液です。

カプセルセラムがヒットした理由として、以下の3つがあります。

• 他と被らない明確なコンセプトを打ち出した
• ターゲット層がおすすめしたくなる仕掛けをつくった
• 目に触れやすく、手に取りやすい環境をつくった

日々大量に新しいアイテムが生まれる中、消費者にカプセルセラムの価値を分かりやすく伝えられ、商品を届けやすい環境をつくれたことが、成功の要因だと言えるでしょう。

詳しくは以下の記事で説明しています。

再現性のある大ヒット化粧品の作り方～初挑戦で半年20万個ヒットの裏側～

化粧品マーケティングで勝てるパートナー選びのポイント3選

化粧品を開発したい企業様が、マーケティングで勝てるOEMパートナーを選ぶポイントとして、以下の3つがあります。

• 市場やターゲットに基づいた商品企画力があるか
• 薬機法・景表法を遵守しつつ攻めたPRができるか
• マーケティング全体を見据えた一気通貫の提案力があるか

化粧品マーケティングに精通したOEMメーカーとともに、ユーザーに届く商品をつくりましょう。

市場やターゲットに基づいた商品企画力があるか

トレンドの移り変わりが激しく、競合のひしめく化粧品業界では、市場やターゲットの分析が不可欠です。目標とする消費者のニーズやライフスタイルを正しく捉え、売れるストーリーと魅力的なUSP（独自の強み）を商品に落とし込む力のあるOEM会社を選択しましょう。

OEM企業のホームページなどを訪問し、ヒット商品を開発した実績があるかどうかを確認するのがおすすめです。

薬機法・景表法を遵守しつつ攻めたPRができるか

化粧品の広告やPRは、薬機法・景表法といった法律を遵守した上で行わなければなりません。法律の遵守を前提として、魅力的に商品価値を伝えることが必要です。

検討しているOEM会社に、化粧品や医薬品の実績があるかどうかを確認しましょう。SNS投稿時のガイドライン作成やリスク対策まで提案できるOEM企業なら、安心してPR施策を展開でき、心強いパートナーになるはずです。

マーケティング全体を見据えた一気通貫の提案力があるか

売れる化粧品をつくるには、商品開発・販促・流通まで一気通貫で支援できるOEM企業がおすすめです。商品をつくって終わりではなく、売れる仕掛けまで考えられるOEMメーカーなら、異業種からの参入などで知識がない場合でも安心して任せられます。

サポートの範囲や内容もリサーチし、自社に適したサービスを提供しているOEM企業を選びましょう。

まとめ｜化粧品マーケティングに精通したOEMならベイコスメティックス

激戦の化粧品市場で勝ち残るためには、的確なマーケティング戦略を構築し、進めていくことが重要です。ベイコスメティックスなら、化粧品マーケティングに精通したプロ集団として、貴社に合ったマーケティングフローを設定します。

「ヒットする化粧品をつくりたい」「SNSや口コミを活用したPR戦略を知りたい」という企業様は、ベイコスメティックスにご相談ください。貴社の強みを活かした商品を消費者に届けるべく、商品企画から販促戦略をサポートするOEMパートナーとして、共に成功を目指します。