近年「フェムケア」市場の拡大とともに、デリケートゾーンケア商品が注目されているのをご存じですか？

女性のデリケートゾーンは皮膚が非常に薄く敏感なため、ケアには専用アイテムの使用が欠かせません。特に20代〜40代の女性を中心に「自分らしく、快適に過ごすためのケア習慣」としてニーズが高まっています。

本記事ではデリケートゾーンの特性とよくあるトラブル、正しいケア方法、さらにフェムケア商品の開発における極意まで詳しくご紹介します。

最後まで読めば、デリケートゾーンケア商品の開発に必要な視点やヒントが見つかるはずです。

デリケートゾーンとは｜皮膚が薄く専用のケアが必要な部位

デリケートゾーンとは、一般的に女性の外陰部を指し、恥骨から肛門までの範囲のことを言います。体の中でも特に皮膚が薄く、粘膜に近い性質を持つ部位です。

デリケートゾーンは外部刺激に弱く、乾燥やかゆみ、かぶれなどのトラブルが起きやすいのが特徴です。月経や汗、蒸れなどの影響も受けやすく、常に清潔さと適切な保湿が求められる部位でもあります。

引用：小林製薬「フェミニーナ」ブランドページよりデリケートゾーンの基礎知識

デリケートゾーンの皮膚は顔よりもさらにバリア機能が低く、通常のボディソープや洗浄剤では刺激が強すぎる可能性があります。こうした背景から、デリケートゾーンには低刺激でやさしい処方の専用アイテムの使用が望ましいです。

デリケートゾーンのよくあるトラブル7選

デリケートゾーンによくあるトラブルは以下の7つです。

• かゆみ
• ムレ・かぶれ
• におい
• できもの
• 腫れ・しこり
• 痛み
• 黒ずみ

トラブルの背景を正しく捉えておけば、ユーザーの悩みに寄り添った商品設計が可能です。

かゆみ

デリケートゾーンのかゆみは、多くの女性が日常的に抱える悩みのひとつです。原因は乾燥や下着の摩擦、洗浄剤による刺激、菌バランスの乱れなど多岐にわたります。

保湿成分や抗炎症成分（アラントインなど）が配合されたアイテムでやさしくケアすることが大切です。

ムレ・かぶれ

ムレやかぶれは、通気性の悪い下着やナプキンの使用により起こりやすく、特に夏場や生理中に悩む女性が多くいます。抗炎症・抗菌成分を含む商品で肌環境を整えることが効果的です。

におい

汗や皮脂、菌の増殖などが原因でにおいが発生することがあります。デリケートゾーンのにおい対策には消臭・抗菌成分を配合したアイテムでのケアが人気です。

できもの

毛穴の詰まりやアンダーヘアの自己処理による刺激、肌環境の乱れなどが原因で、吹き出物や膿をもったできものができることがあります。抗炎症成分が配合された専用ケアで予防や改善が期待できます。

腫れ・しこり

摩擦やアレルギー反応、毛嚢炎（もうのうえん）などによって一時的な腫れやしこりに悩む女性も多くいます。抗炎症成分を含むアイテムでのケアによって肌の状態が落ち着く場合もありますが、症状が続く場合は医療機関の受診がおすすめです。

痛み

下着の摩擦や炎症によるデリケートゾーンの痛みは、敏感な部位ならではの悩みです。低刺激で保湿・鎮静成分が入ったアイテムを活用すると、負担を減らせます。

黒ずみ

下着との擦れやアンダーヘアの自己処理による刺激、長年の摩擦などが原因で色素沈着が起こりやすくなります。安全性の高い美白成分（トラネキサム酸など）を使った継続しやすいケアがポイントです。

デリケートゾーンの正しいケア方法3選

デリケートゾーンケアの需要が高まる中、正しいケア方法を把握しておくことが商品開発のカギとなります。

知っておきたいデリケートゾーンのセルフケア方法は以下の3つです。

• デリケートゾーン専用アイテムでやさしく洗浄する
• 強い刺激を避ける
• 保湿ケアを継続する

デリケートゾーン専用アイテムでやさしく洗浄する

デリケートゾーンは皮膚が薄く、下着やナプキンによる蒸れで菌が繁殖しやすいため、常に清潔を保つことが大切です。

皮膚のpH（酸性やアルカリ性の度合い）が弱酸性に傾いているため、通常の石鹸やボディーソープでは刺激が強すぎることもあります。

そのため、pHバランスに配慮したデリケートゾーン専用ソープを使用し、やさしくなでるように洗うのがポイントです。

強い刺激を避ける

デリケートゾーンの皮膚は非常に繊細で、強く擦ると痛みや黒ずみの原因になることがあります。

洗浄や排泄時の拭き取りの際はゴシゴシこすらず、やさしく押さえるようにケアすることが大切です。

また、アルコールを含む刺激の強いアイテムはかゆみや炎症を引き起こすリスクも。敏感な部位に使うものだからこそ、低刺激の処方設計が欠かせません。

保湿ケアを継続する

デリケートゾーンは顔や身体と同じように乾燥の影響を受けやすい部位です。乾燥が進むと肌のバリア機能が低下し、かゆみや刺激を感じやすくなることもあります。

入浴後など、肌が清潔なタイミングでデリケートゾーン向けの保湿ジェルやクリームを使用し、やさしくケアを継続することが大切です。

デリケートゾーンケア商品開発のポイント3選

需要が拡大しているフェムケア市場に参入するために、知っておきたい商品開発のポイントは以下の3つです。

• デリケートゾーンの特性に合った成分を選ぶ
• 使用シーンに合った形状で開発する
• 使い続けたくなる心地よさと香りを目指す

デリケートゾーンの特性に合った成分を選ぶ

身体全体の皮膚のpH値が4.5〜6なのに対し、デリケートゾーンはpH値が3.8〜4.5とより酸性に保たれているのが特徴です。

一般的な石鹸やボディソープなどのアルカリ性洗浄剤を使用すると、デリケートゾーン本来の自浄作用が損なわれるおそれがあります。

そのため、デリケートゾーンの皮膚に近い弱酸性の成分や、薄く敏感な皮膚にやさしい成分の配合が求められます。

使用シーンに合った形状で開発する

デリケートゾーンケアのアイテムは「使いやすさ」を重視した開発が欠かせません。

例えば、以下のような形状のアイテムが考えられます。

• やさしく洗える泡タイプ
• 出先でも使いやすいシートタイプ
• うるおいが持続するジェルタイプ

使用シーンや消費者のライフスタイル、ニーズに的確に対応する多様な形状の製品が求められています。

使い続けたくなる心地よさと香りを目指す

デリケートゾーンケア製品は日常的に使用されるアイテムであるため、継続的な使用につながる「心地よさ」も重要です。

テクスチャーの肌なじみや洗い流しやすさといった使用感の設計に加え、毎日のケアが快適に感じられるような香りの選定にも配慮しましょう。

デリケートゾーンは特に敏感な部位なので、香料の強さや刺激性にも十分な注意が必要です。やさしく香る処方設計がリピーターの獲得にも繋がります。

デリケートゾーンケアのアイテム例3選

人気のデリケートゾーンケア商品として、以下のようなものがあります。

• ロリエ「デリケート泡ウォッシュ」
• ＆fem「フェムケア美白ジェル」
• トワニーアンドミー「デリケートケアクリーム」

ロリエ「デリケート泡ウォッシュ」

引用：花王公式サイト

商品名	ロリエ デリケート泡ウォッシュ
内容量	150mL
値段	732円（税込/Amazonより）
特徴	・もっちり濃密な泡でデリケートゾーンをやさしく洗える ・弱酸性・低刺激・無香料・無着色

「デリケート泡ウォッシュ」は、花王の生理用品ブランド「ロリエ」が展開する泡タイプのデリケートゾーンソープです。

きめ細かい泡で敏感なデリケートゾーンをスッキリと洗いあげます。やさしい使い心地ながら、気になる汚れやニオイもしっかり洗い流してくれるアイテムです。

＆fem「フェムケア美白ジェル」

引用：＆fem公式サイト

商品名	アンドフェム フェムケア美白ジェル
内容量	30g
値段	1,760円（税込）
特徴	・VIOの気になるくすみをケア ・オイルフリーでさらっと使える

フェムテックブランド&fem（アンドフェム）が展開する「フェムケア美白ジェル」は、デリケートゾーン用の薬用美白ジェルです。

乾燥やくすみが気になる部分にうるおいを与えながら、黒ずみを防ぎます。ベタつかず、みずみずしい使い心地で、毎日のケアに取り入れやすい処方です。

トワニーアンドミー「デリケートケアクリーム」

引用：トワニーアンドミー公式サイト

商品名	トワニーアンドミー　デリケートケアクリーム
内容量	60g
値段	2,800円（税抜）
特徴	・伸びのよいクリームタイプで肌をうるおいで保護する ・下着の摩擦を抑え、汚れの直接の付着を防ぐ

「デリケートケアクリーム」は、カネボウのスキンケアブランド「トワニーアンドミー」から登場した、デリケートゾーン用の保湿クリームです。

乾燥しやすいデリケートゾーンにうるおいを与え、肌をしっとりやわらかく保ちます。肌なじみのよいテクスチャーでべたつきにくく、衣類との摩擦による乾燥や不快感もケアできます。

まとめ｜デリケートゾーンケア商品の開発ならベイコスメティックス

フェムケア市場の拡大とともに、デリケートゾーンケアへの関心はますます高まっています。

デリケートゾーンのケアには皮膚の特性やトラブル要因を正しく理解し、使用感・成分・形状まで配慮した製品開発が求められます。

デリケートゾーンケア商品の開発を検討する場合は、市場ニーズに対応したコンセプトや処方の設計が必要になるでしょう。

「ベイコスメティックス」はマーケティングコンサル企業から生まれた化粧品OEMメーカーです。自社独自のマーケティングフローを活かし、市場調査から商品企画、設計・販促までをトータルでサポートします。

フェムケア商品の企画・開発をご検討中の企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。